21世紀に日本が目指す「ゆとりと豊かさを実感できる国民生活」の実現、そのための「産業の国際競争力強化」に向けて、IT(情報通信技術)の進展が不可欠であります。
政府においても、世界最先端のIT国家の実現に向け、ITの開発促進を国策として取り組むべき重点分野のひとつとして位置づけ、e-Japan戦略をはじめとする戦略的な取り組みを急速に進めております。
その一環として、この度、総務省と独立行政法人通信総合研究所(CRL)は、産学官が連携した地域におけるIT研究開発を推進するため、CRLけいはんな情報通信融合研究センター(けいはんな学研都市)に「CRLけいはんなオープンラボ」を平成15年3月に開設する予定であります。この施設は、大学、企業、研究機関、地方自治体等に開放し、コンテンツ・インタフェース技術をはじめ、高機能ネットワーク技術やネットワークセキュリティー技術等を中心とした研究開発を行い、専門家の育成と新たなサービス、産業の創出を目指すものであります。この施設を有効に活用し、産学官が有機的に連携することにより、日本の国際競争力の源となるコア技術の創出に多大な貢献ができるものと確信しております。
つきましては、このような目的を達成するために産学官の連携を強力に推進するフラグシップが不可欠であるという認識のもと、CRLけいはんなオープンラボの設置を契機に本協議会の設立を企画致しました。
本協議会は、CRLけいはんなオープンラボを有効に活用し、ネットワークの高機能化、人間中心のコミュニケーションなどのITに関する産学官連携、技術の育成、研究推進等を図ることを目的とするものであります。
具体的には、産学官が一堂に会する場を提供し、CRLけいはんなオープンラボにおける先進的な研究成果を定期的に紹介するシンポジウムの開催や産学官共同研究プロジェクトの企画立案、コンソーシアム組成の支援などを予定しております。
これらの活動を通じて実効ある「産学官連携」を実現し、関西圏が牽引役となり日本の産業競争力強化に寄与する決意であります。
平成14年10月31日 |